設計構築｜株式会社クラスアクトリクルートサイト

設計構築

設計構築とは？

ITインフラにおける設計構築は、企業や組織のシステムの基盤となる環境を整え、安定かつ効率的な運用を実現するための最初の大切なプロセスで、
大きく要件定義、基本設計、詳細設計、評価試験、導入展開などのフェーズに分けることができます。

設計構築の流れ

01要件定義

要件定義とは、システムに求められる機能や性能、セキュリティなどの利用者の要求を整理し、明確にする工程です。
この工程では、システムを利用されるお客様や各部署との打ち合わせなどを通じ必要な要求事項についての整理を行います。この工程がシステム全体の成功を左右するため、利用者や関係部署からのヒアリングを十分に行い全体のニーズを正確に把握することや、ビジネス上の課題や具体的な要求を明確化し、今後のシステム運用に確実に反映する体制を整えることなどが重要で、基本的なIT知識をはじめ、お客様の業務理解、業界標準の知識、コミュニケーション能力など幅広いスキルが要求されます。

02基本設計

基本設計とは、システム全体の基本的な構造や仕組みを大まかに決める工程です。
この工程では、システム全体の骨組み～例えばどの機器をどのようにつなげ、どのように動作するか～を大まかに計画します。この段階では、後々のトラブルを防ぐため全体の整合性をしっかりと調整し、将来の拡張も視野に入れて計画を練ることが重要で、各部署や利用者のご意見を的確に反映させるため、論理的な思考と明確なコミュニケーション能力が求められます。

03詳細設計

詳細設計とは、基本設計で決まった大まかな計画をもとに、具体的な仕様や設定値(パラメータ)を細かく決める工程です。
この工程では、基本設計で決まった情報をインプットとし、パラメータと呼ばれる設定値など、具体的な数字を決定していく作業が多く、場合によっては実際に機器を動かしながら決定していくこともあります。
また、パラメータシートと呼ばれる各機器の設定値が網羅された資料や、各機器同士がどのように接続されているかを表した物理構成図、IPアドレスといった論理的な情報が記載された論理構成図など、様々なドキュメントを作成することが多いため、資料作成するドキュメンテーションスキルや、細部までチェックする集中力、注意深さなどが求められます。

04評価試験

評価試験とは、各機器が設計通りに正しく動作し、機能や性能面などで問題がないかを実際にテストして確認する工程です。

評価試験はさらに「単体試験」「結合試験」という風に分けることができます。
※大きなシステムになると「総合試験」と呼ばれるものもあります。

単体試験は、例えば機器が正常に起動するかどうか、設定値が問題なく反映されるかなど、各機器が個々に正しく動作するかを確認する試験で、結合試験では、各機器を接続し連携した状態で設計した通りに問題なく動作するかを確認する試験です。
また、結合試験の中では障害試験と呼ばれる試験を実施することが多く、ある機器をダウン(電源OFFなど)させた状態で、システムが継続できるかという冗長性を確認する観点があり、お客様環境に導入した後に障害が発生した際、システム停止となってしまうことがないように試験項目の網羅性が求められる非常に重要な試験ともいえます。

実際に機器を触って色々なテストを行うという意味では、評価試験という工程はエンジニアとしての楽しさが一番感じられる工程ともいえるかもしれません。

05導入展開

導入展開とは、評価試験で問題がないと確認された機器をお客様の実環境へ移行し、実際に業務で使用できる状態にする工程です。

導入展開では、お客様のオフィスビルやデータセンターなどに機器を設置したり、ケーブルなどを接続する作業から入るため、どこに何の機器を設置するのか、どの機器とどの機器とを接続するのか、電源容量はどれくらい必要なのか、といった観点の確認も事前に必要となり、IT以外の部分での知識も要求されることがあります。

また、評価試験では問題なく動作していたが、実際にお客様環境に入れてみると上手くいかないということも多々あり、そのような場合に柔軟に対応できる豊富な経験や、トラブルシューティング能力が大きく必要とされてきます。

無事導入が完了しお客様に使用して頂ける状態になった時には、お客様から直接感謝の言葉を頂くこともあり、一緒にやってきたプロジェクトメンバーやお客様と達成感を味わえる最後の総仕上げの工程といえます。