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2025,01,14

  • PROXMOX VE

journalctlの使い方

Proxmox環境におけるJournalctl

はじめに

本記事では、次世代ログ管理ツールであるsystemd-journaldと、それを利用するjournalctlの基本機能、およびProxmox環境での具体的な活用法を紹介いたします。

Journalctlとは

journalctlは、systemd-journaldが収集したログを表示し、フィルタリングするためのコマンドラインツールです。従来のsyslogに代わるバイナリ形式のログ管理を提供し、検索性やデータの整合性を大幅に向上させています。

なぜJournalctlなのか

Proxmoxのデフォルト設定では、rsyslogが動作しておらず/var/log/messagesなどのログファイルが存在しないため、システムログの確認にはjournalctlを使用する必要があります。
Proxmoxの運用においては、ログの効果的な管理と解析が求められ、そのためにjournalctlの利用は必須となっています。

Journalctlの基本的な利用方法

Journalctlの基本的な利用方法についていくつか説明します。

まず、オプションを指定せずに実行すると、全ログを古いものから順にページャで表示します。

journalctl

特定サービスのログを表示する場合には、-u を指定します。

journalctl -u <サービス名>

Proxmox VEにおける主要なサービス一覧は以下になります。

サービス名 説明
pmxcfs クラスタファイルシステム管理
pve-firewall ファイアウォール管理
pve-ha-crm HAリソースマネージャ
pve-ha-lrm ローカルHAリソース管理
pvedaemon デーモン管理
pveproxy HTTPプロキシ
pvescheduler 定期タスクの自動管理
pvestatd ステータスデータ収集
qmeventd 仮想マシンイベント処理デーモン
spiceproxy リモートデスクトップ接続プロキシ

日時の範囲を指定するには--since 'YYYY-MM-DD' --until 'YYYY-MM-DD'を指定します。

journalctl --since 'YYYY-MM-DD' --until 'YYYY-MM-DD'

ログのリアルタイムの監視を行うには-fを指定します。

journalctl -f

サポート問い合わせ時のJournalctlの取得

サポートに問い合わせの際に、システムレポートと合わせてJournalctlによるログも併せて必要になるケースがあります。
そのため、問い合わせ時は以下のログ取得するようお願いしています。

journalctl --since 'YYYY-MM-DD' --until 'YYYY-MM-DD' | gzip > $(hostname)-journal.txt.gz

まとめ

Proxmox VEにおけるjournalctlの活用は、システム全体のパフォーマンス向上とセキュリティ強化に直結する重要な手段です。ログを効果的に管理・分析することで、システムの安定性を保ち、トラブルシューティングを迅速化します。

journalctlを日常的に活用することで、安定したProxmox VEの運用を実現しましょう。

株式会社クラスアクトは2023年2月にリセラーパートナー契約を締結して以来、日本市場におけるProxmoxの先駆者的な存在として、豊富な経験と高い技術力を誇っております。 Proxmoxに関するご質問、サブスクリプションのご購入、システム開発のご相談など、お気軽にお声がけください。

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